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◆計画に基づいた実行③竹林整備1年目

「地域課題は解決すれば魅力へと変化する」事を信じて

僕たちは美山は竹林が綺麗な街だと思っていた。

いつもの風景・景色はいつの間にか荒れている部分も普通に見える。

普通に見えていた2年前の竹林はこれです。

​2016年10月

​S現場

当時、小学一年生の男の子が書いた美山の印象に対する習字の言葉。​​

「竹やぶ」でした。

僕らはそれを見て、なんで?って思いましたが、ちゃんと見れば

ひどい竹やぶでした。

公園に続く階段も隣接する竹やぶに覆われ、何年も使えない状態。

​2016年10月 Y現場

このままでは良くないと実際に見て、感じた僕たちは、所有者の状態を役場に調べてもらいました。

​公園の目の前の竹林は光を通さず、薄暗い、気味悪い雰囲気を醸し出してました。そりゃ、子供も遊びに来ないわけだ。

​2016年10月

​I 現場

役場の方が調べてくれた所有者は美山外在中の高齢者がほとんど。

美山に住んでいる方もかなりの御高齢で、とても竹林を整備できるような体力は持ち合わせていませんでした。

「これだけ荒らしてしまって、周りに迷惑かけて、死んでも死にきれん」80代女性一人暮らしの方が美山のアンケートで書いた言葉です。

​2016年10月

​S現場

県からの提案で、「里山林総合対策事業」補助金があるとの事。

※里山の景観を守る為、主要道路から10メートル以内の竹林をきれいにできる予算が出る。大事なのはその後5年間きれいな状態を管理する事

※県で予算を組まないといけないほど、鹿児島県の竹林は荒れているのが現状らしい。鹿児島県は竹林面積日本一、管理するのも大変です。

よし、とてもありがたい申し出。僕たちでやろう。

美山未来つなぎ隊10名で5年後までの管理を受ける事を決意。

所有者との契約は公民館、それにより作業に集中する環境ができた。

役場関係者・並びに僕たちを信じて仕事を与えてくれた、美山地区公民館の先輩方・関係者に感謝します。

最初の準備はみんなで1万づつ出して、その中から傷害保険加入・ヘルメット支給・手袋を支給する事に決めた。

使う道具を大事にする為に、「のこぎり・長靴・作業着は自分持ち」とした。

竹林整備はボランティアや奉仕活動で行うにはあまりにも重労働。

​なので、時給が発生する仕組みを作った。

報告業務・作業前・後の写真・使用道具(草払い機など)の使用有無

軽トラックなどの使用有無・作業場所・時間等の報告はSNSのグループ機能を活用して、タイムリーな全員情報共有を別々の時間を過ごしていても出来る環境を作った。

現場監督を一人・会計業務を一人作り、時間管理・金銭管理を徹底した。※これが動くときに一番大事「誰が何を責任をもってやるのか」

月に一度の定例会での反省・成果・道具・動き方などを話し合うのも

​とても大事。その後の飲み会も大事^^

お金をもらうからには、(しかも税金)だらだら・ぼちぼちはしない。

「大事な仕事」としてプロフェショナルになる事を決意。

竹林整備素人たちのとてもとても責任が重い、作業が始まる。

もちろん、みんな本業・家族を持っているので、そちら最優先で、

空いた時間を使い作業を開始しました。

一年目の総整備数は、3141㎡ 4現場

 

内心「足の踏み場もないけど、どこからする?」苦笑^^

​2016年10月

​N現場

二度手間・三度手間は当たりまえ、だって初めてやるんだもん。

やってもやっても進まない。目の前の光景が全然変わらない。

倒れている竹を切っても切っても、まだまだまだまだある。

これ、できるんかい????

ひょっとして、やっちまったか???(勢いで( ;∀;))

​これが1日目の作業終了後の隊長の感想。

でも心折れずに地道にちょっとづつ、慣れてきて。

ちょっとづつ、楽しくなってきて。

日に日に技術力がついてきて・竹垣なんかも作っちゃったりして

2度手間・3度手間しなくなっきて、段取りなんかも組めるようになって、

仕事終わりのビールが最高においしくなって。

更に町が綺麗になって、明るくなって所有者さんも喜んで。

なんつぁならん、達成感と満足感を味わいました。

2017年2月 

​N現場整備終了後

2016年10月 

​S現場整備前

2017年2月 

​S現場整備終了後 素晴らしい^^自画自賛

2016年10月 

​Y現場整備前 

2017年2月 

​Y現場整備終了後 明るくなりました^^

2016年10月 

​K現場整備前 

2017年2月 

​K現場整備終了後 おばあちゃんも喜んでくれました^^

支出

総作業日数 97日 総作業時間475.5時間

総人件費 470,800円

お茶代 26,600円

私物使用料(ガソリン代)  11,800円

軽トラ使用料  24,000円

破砕機レンタル 21,168円

看板製作 標柱2・立て看板2 59,400円

電動のこぎり 16,000円

竹のこぎり替え刃・チェーンソーオイル15,000円

シュロ縄・手袋・竹割りなど  15,000円

管理・会計報酬     45,000円

地域貢献金※新店舗開業祝いなど 20,000円

他もろもろで、

総支出 729,768円

収入 

生竹販売 約11,280キロ 60,912円

倒木販売  7,000円

補助事業費 981,720円

総収入 1,049,632円

収支計 +319,864円 (次期繰り越し額)

​5年間の管理費用としての繰越金

出来ないかも!と思っていたけど、やれば出来ると学んだ

「きれいにする活動はきつく面倒だけど、

 街をつなげるためには必要な作業」

誰もできない環境では簡単に汚い街になる。

ここで技術を学び、街に10名も竹林を整備できる

プロがいれば、いずれ補助金がなくなったとしても

「俺に任しとけ」といえる人とその環境が出来る。

と知った。1年目でした。

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